マメ科の特徴                 

 

 マメ科の植物は食用になるものが多く、私たちの生活に欠かすことができません。
 主なものに大豆(ダイズ)小豆(アズキ)、いんげん、えんどう、そら豆、金時豆、うずら豆、ひよこ豆、落花生などがあります。
 根からデンプンがとれるクズもマメ科です。
 食用以外にもシロツメクサ(クローバー)、田んぼの肥料にするゲンゲ(れんげ)、ハギのなかま、カラスノエンドウなど多岐にわたります。
 中核真双子葉植物、バラ類、マメ群に属します。
 

マメ科共通の派生形質

・ 蝶形(ちょうがた)花冠(かかん)(マメ亜科)
・ おしべの種類が二体(ゆう)ずい(マメ亜科)
・ さや状の子房(しぼう)
・ 種子は養分をたっぷり蓄えた2枚の子葉(しよう)で、大きめの
 粒をつくります。
・ 羽状(うじょう)複葉(ふくよう)
 
 チョウ形の花冠 
 上のほうに大きな旗弁があります。2枚に見えますが、中央が大きくくびれているので1枚です。
 翼弁は左右に1枚ずつあります。
 舟弁は2枚が拝むような形で袋状になり、中におしべやめしべを包みます。
 ただし、ジャケツイバラ亜科の場合合成せず袋状になりません。
 合計5枚の花弁の花冠です。
 蝶の羽のような形からチョウ形の花冠とよばれます。
 ネムノキ亜科の場合は筒状の花冠の先が小さく5つに裂けただけで、まったく目立たないものになっています。
 
 二体雄ずい 
 おしべは全部で10本あります。そのうちの9本は途中とちゅうまで合生して2つ折りのような状態になっています。
 2つ()りの中にめしべが通ります。これは、マメ科の特徴になります。
 また、1本のおしべだけは合成せず、なかまはずれになっています。
 この1本のおしべと他のおしべのすき間を、毛細管現象(もうさいかんげんしょう)(みつ)がしみていきます。
 マメ科の中には、クズのように10本が全部合生しているものもあります。
 
 さや状の子房 
 子房が熟すと黒くなるカラスノエンドウ
 種子が2個はいるスズメノエンドウ
 シロツメクサにもさやがあるのです。
 オジギソウはさやが放射状につきます。
 
 種子の大部分は子葉 
 分厚い2枚の子葉が閉じるように合わさって種子の形をつくります。
 マメ科は発芽するための養分を子葉に蓄えます。だから豆には栄養があるのです。
 
 葉は複葉 
 子葉が3枚のものを3出複葉といいます
 鳥の羽のような感じがするので羽状複葉といいます。
 カラスノエンドウは先端の小葉がひげに変化しています。


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