第45回  キビ亜科 E Panicoideae E
 

ウシクサ連 A Andropogoneae A

チガヤ属 Imperata 

 チガヤ
 学名 Imperata cylindrica (L.) P. Beauv. var. koenigi Durand et Schinz  イネ科 キビ亜科 ウシクサ連 チガヤ属
 静岡市の郊外では、日当たりのよい空き地などに群生しています。
 長毛が多い。
 
 はじめ上の写真のようにほっそりとしていますが、花が終わると左の写真のようにぼさぼさになります.。
 
 穂を一本取りだしてみます。
 銀白色の長毛の中に紫色のものが見えます。
 
 拡大してみます。
 紫色のブラシのようなものと黄色い棒状のものとが確認できます。
 ブラシ上のものはめしべの柱頭です。
 黄色い棒状のものは、若いおしべの(やく)です。葯というのは花粉をつくるところです。
 
 ところが葯が花粉をはき出してその役目を終えると赤紫色に変わるのです。
 葯についている白い糸のようなものは花糸といい、葯を支えています。
 葯の先端にぽっかり開いているところから花粉が出たのですね。
 
 2個の小穂(しょうすい)です。
 ()の長さの異なる2個の小穂がペアになっています。
 小穂とは、イネ科やカヤツリグサの花序(かじょ)をつくる最小の単位です。花序は花のつき方を表します。
 苞穎(ほうえい)は小穂の長さと同じくらいです。
 苞穎は小穂を束ねるはたらきをするものです。
 くわしくはイネ科のページを
 
 このような小穂がたくさん集まって穂をつくっています。
 
 写真の黄色い棒状のものがおしべの(やく)です。
 そこから出ている白い糸のようなものを花糸(かし)といいます。
 
 葯を拡大してみます。
 葯は2個の葯室と花糸からなり立っています。
 葯室の先端が割れていますね。そこが()けて中から花粉が出てきます。
 
 花粉を出し終わり花が終わるころにはこのように赤紫色に変わってしまいます。同じ葯とは思えませんね。
 
 イネ科の葯は3本のものが圧倒的に多いのですが、チガヤ属は2本です。また、イネは6本です。どちらも変わっているほうですよ。
 
 むらさき色のブラシのようなものがめしべの柱頭(ちゅうとう)です。
 めしべは子房(しぼう)花柱(かちゅう)柱頭(ちゅうとう)の三部からなり立ちます。
 2個に分かれた長い花柱の先が柱頭になっています。
 花柱の頭だから柱頭というのですね。
 
 イネ科植物は風媒花(ふうばいか)です。
 花粉は風によって運ばれるのです。
 風で運ばれた他のチガヤの花粉をとらえるために房のような長い柱頭を出しています。花粉と接触する表面積を増やすくふうなのです。
 イネなどは自家受粉で殖えるが、チガヤは自家不和合性といって自家受粉はできません。それでも同じような柱頭をもっています。
 
 拡大してみます。もうしおれかかっていますね。
 
 イネ科の花序がつく茎をとくに(かん)と呼ぶことがあります。
 イネ科の葉は葉身(ようしん)葉鞘(ようしょう)からできています。
 葉身はふつうの葉のことです。
 葉鞘は茎に巻きついている部分です。鞘は(かたな)(さや)のことです。
 中央の写真はわかりやすいようにはがしてみました。
 
 葉鞘と葉身の境目には毛が生えています。

アシボソ属 Microstegium 

 ヒメアシボソ
 学名 Microstegium vimineum (Trin.) A.Camus forma willdenowianum (Nees) Osada  キビ亜科 ウシクサ連 アシボソ属 

 身近なアシボソ属には、ササガヤやアシボソがあります。いずれも、ササのような葉をもっています。メヒシバのように地をはって広がっていきます。
 ササガヤのなかまは、第2小花から細くて長い毛状の芒を出します。また、第1包穎は無毛です。
 アシボソは、太いしっかりした(のぎ)を出し、第1包穎にはまばらな毛が生えています。

 
 芒のない種をヒメアシボソと呼んでいます。
 
 この写真のものは、第1包穎に毛が生えており、芒がないことから、ヒメアシボソであることがわかります。
カモノハシ属 Ischaemum
 ケカモノハシ
 学名 Ischaemum anthephoroides (Steud.) Miq.  ウシクサ連 カモノハシ属 
 2個の総がくっついて1個の穂になって見えます。小穂の表面に多くの毛が生えているものをケカモノハシといいます。
 ただのカモノハシは、毛が生えておらず、もう少しほっそりしています。
 
 葉には、細かい毛が密についています。

 

メリケンカルカヤ属 Andropogon 

 メリケンカルカヤ
 学名 Andropogon virginicus L.  ウシクサ連 メリケンカルカヤ属  
 メリケンカルカヤの幅数ミリの葉は、茎(稈)にはりつくようにのび、上部の葉は葉身が退化し、葉鞘が包葉のはたらきをしています。
@ そのすき間から白い長毛を出し
   ます。
A 果実ができるころは、全体が赤
   褐色に染まります。
  
 2小花をもつ有性小穂と無性小穂からなりたち、下の小花は退化し護穎だけを残しています。
 ややかたい包穎は2枚あり、上の小花の護穎は小さな透明な膜状で、中央脈から1〜2cmの芒を出しています。
 

 

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